ジョジー

ザ・レポートのジョジーのレビュー・感想・評価

ザ・レポート(2019年製作の映画)
3.9
アダム・ドライヴァーが出てるというだけで鑑賞したら実話に基づく社会派サスペンスで結構重かったです。
9.11アメリカ同時多発テロという悲劇の後、CIAが次のテロを阻止するため容疑者に対して拷問ともいえる非人道的な尋問を続けていた事実。
それにもかかわらずCIAは何の情報も得られず、無意味だったことをひた隠しにしようとしたことも事実で。
A・ドライヴァーが演じるのは上院議員の下で働き、“尋問強化プログラム”という名の拷問ついて5年間調べ続けたダン・ジョーンズ。
ダンが時系列を追って徐々に調べを進めていく中、テロ直後のCIAによる容疑者尋問シーンが回想として映し出され、これは本当に十数年前の出来事なのかと。昨日観た映画でナチスがしていたことと大差がなく感じて怖かったです。
どこの国にも国民を守る立場でありながら、その知る権利を奪い、貶め、隠蔽しようとする輩はいるもので。
自分たちの汚点をどうにかして消し去ろうなんて都合が良過ぎ。オープンになっても裁く人がいない現状も馬鹿にしてるとしか思えないし。
政治絡みの社会派作品は苦手な上に、台詞が早口で字幕を追うのに必死だったけど、それなりに理解して楽しめました。良かった。

アダム・ドライヴァーはどんな役もこなせるオールマイティな俳優だと改めて感じました。議員を演じるアネット・ベニングもハマり役。『黒い司法』の証人・囚人役で出ていた俳優さんが端役でしたが印象的で、あの方好きです。
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