なんだこの映画は...!?
と、びっくりさせられるような作品だった。
下北沢で古着屋で働く青を主役として、そこで出会う人達とのゆったりとした日常を描いた作品。
観終わった後の心地良さがなんと表現すれば良いか。下北沢に住んでみたくなる。あのような出会いや過ごし方をしてみたくなる。青の気持ちがふわりと伝わってくる。
本当に何気ない日常なんだ。本当に自然体で作られている。だけどそこにスパイスのような笑いポイントも上手く散りばめてて、それがさらに作品の空気感と魅力のバランスを保っていて最高だった。
また、キャスティングがいかに素晴らしいか、役者陣の演技力を心ゆくまで堪能出来てもしまう。会話が主にメインとなる作品だけど、役者陣の表情から目線、佇まいまで、本当に日常に落とし込んでいて惹きつけられてしまった。
青とイハのワンカットのシーン、まるで映画の中の参加者になってしまうくらいの錯覚に陥る名会話劇。あれだけでもう元がとれてしまうよ...本当にずっと聞いていたくなった。
このような日常が、続いていたんだなあ。
そして今も生きているんだなあ。
「街の上で」というタイトルをしっかりと噛み締めた。
素晴らしい作品に出会えました。