なほなほ

街の上でのなほなほのレビュー・感想・評価

街の上で(2019年製作の映画)
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昨日観て、あの街に住む人たちの空気感に浸っていたくて、しばらくぽけーっとしていた。
出てくる人間みんなが愛おしくて好きだった。人が好き!って思った。
何気ない日常の、何気ない事件とか
気を使いすぎて逆に失礼になっちゃったりとか
余計なことを言ってしまったりとか
個人レベルの何かがあちこちで起こっていて、共感しているのでも感情移入しているのでもないのに、自分のことみたいに感じてしまう不思議さがとても心地よかった。
劇的なことは起こっていないかもしれないけど、日常ではいつも何かが起こっていて、それがたくさん切り取られていて、すごく好きだった。

あと会話が素敵。
何度も笑ったし、会場全体が笑いに包まれた瞬間は、みんなでそれを共有した感じがなんだか久しぶりで、ちょっと感動した。
ほわんとしていてクスクス笑っちゃう中に、所々心にまっすぐ突き刺さる言葉があって、ドキッとした。

好きっていいな、誰かを好きになるっていいな、と思わせてくれた映画でした。