低予算ホラーを専門にしている映画俳優ブルース・キャンベル（本人役）が、中国人労働者の生き埋め事故が発生した田舎町にて、中国武将の怨霊と対峙する。ブルース・キャンベルの立ち位置をセルフ・パロディ化している、ホラー・コメディ。

映画の中で「人ならざるもの」と戦っている俳優が、現実世界の幽霊退治に担ぎ出されるパターン。熱心なファンの少年が映画と同一のブルース像を待望するのだが、現実の彼は映画とは異なりナンタラカンタラ。

「死霊のはらわた」の雰囲気を引き継いでいるが、やはりサム・ライミ謹製のテンションには敵わない。甲冑を装備した武将が薙刀で首チョンパしていくスプラッターも、血しぶきの量が少ないため、何だか味気ない感じ。

怨霊にビビったブルースが無闇に銃を撃つと、町の住民たちに全弾命中していくコメディが、唯一のフェイバリット。「ワチャワチャと動いているブルース・キャンベルが観たい人向け」の純然たるファン・ムービー。