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アフター・ヤンのpenのネタバレレビュー・内容・結末

アフター・ヤン(2021年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

ミニマムで静謐。
アンドロイドの存在を通して家族とは、アイデンティティとは、記憶がその持ち主に与える影響とは……等を描くSF。
こういう規模感のSF映画は年に1回は観たい。

ミカが口ずさむ歌はヤンがかつて知った歌で、こういう風に記憶が受け継がれ、教えた側の実体は消えたとしても人の心の中で生き続けるのではと思った。それは圧縮して容量を抑えながら記憶を蓄積し続けていたヤンと重なる部分がある気がする。ヤンの中で、これまで出会った大切な存在は生き続けていたのだろう。

ストーリーの面では好き寄りだが、映像的には物足りない。コロンバスの方が引きと寄りの配分やタイミングがちょうど良かった気がする。抜けた画が無く、少し窮屈な印象。

役者陣は素晴らしい。冒頭の嘘みたいなダンスからの抑えた演技のギャップ。コリン・ファレルの仕事の選び方、興味深い。
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