やはりこれはリベラル中年男性コリン・ファレルの欺瞞を解体していく話なのだと思う。描かれていることの複雑さ、辛辣さは表面の暖かさとは対極にある。連なるプリテンドや差別、偽善へ向けられる視線は優しいというよりも厳しい。それをアメリカ的なダークコメディではなくて、伝統的なロボットと家族の交流ものとして生真面目にやっていることが斬新で面白くはあるんだけど、演出がしめっぽすぎて肌に合わない。OPのダンスバトルは唐突な繋ぎも含めて最高。デザイン性も抜群に見えるが、『コロンバス』も『パチンコ』（半分しかまだ見れてない）もそうだけど、やはりココナダの演出が自分には合わないのだろうか。
