A24製作にしては割とわかりやすい作品だった。相変わらず哲学的ではあるけれど。
近未来？白人の夫、アフリカ系の妻、中国から養子に迎えた娘ミカ。その娘の面倒を見るためと中国文化を教えこむために迎え入れた中国人アンドロイドのヤン。
オープニングのミカちゃんのキレキレダンスがかわいいのなんの。
ある日突然ヤンが動かなくなる。
けど、基本装置には異常がなくコアの部分に異常がある可能性が判明。正規品の新品ではなく、中古品として購入したこともあり、修理は絶望的。
毎日数秒間のみ記憶された彼のメモリを覗き見ることを通じて、彼の人生を分析しながら考察し始める。『数秒間のみ』という設定がニクいな〜と思った。
失って初めて気付く、存在の大きさと喪失感。終始、ふんわりとした光のプリズムに覆われたような優しい映像美も相まって、時折泣きそうになった。人種や血のつながりを超えた、家族としての在り方への問いかけだけではなく、ロボットに依存しすぎる社会への警告なのかもですね。
170/2022
