ゴヤ・マーダーのfkrのネタバレレビュー・内容・結末

@CS/BS　面白い。酒とタバコ常備の孤高女刑事とその相棒を淡々と撮っていく。別にお話に盛り上がりを見せるわけでもないが妙なスリリングさが常に画面を支配している。キレ者のように見えるが情事で情報をリークされたり一体何なのかよく分からない。覗きは憧れの視覚化なのか？　中絶したり、相棒との関係性も微細ながら進展したりするが全く劇的に映さず自然体というか何の変哲もなく撮って済ましていく。そうした画面の連なりは異様でありハードボイルドさがあり渋みを感じる。犯人との絡みも、まさかあんなアクションの途中のような画角でもって主人公を退場させてしまうことに、全く反応できなかった。一体何が起きたのか、この映画は一体何なのかを反芻せざるを得ない。主人公の人生とは一体なんだったのか、そんなことを考えさせられる呆気ない幕切れ。相棒が行動を起こし、オークション会場での相棒の顔と犯人の顔のみで終わらせる締め方まで渋い。呆気にとられすぎて余韻が凄かった。95分。