ヒラリー

劇場版 そして、生きるのヒラリーのレビュー・感想・評価

劇場版 そして、生きる(2019年製作の映画)
4.0
事前に次から次へと色んな事が起きて…とは聞いてたけどここまでハードモードの人生だと思ってなかった。
最初からショッキングなシーンでびっくりしてしまった。
でもこれが現実か。こわい。こわいな。
両親を亡くし、父の兄に育てて貰った瞳子
女優を目指し、オーディションを受ける予定が前日に東日本大震災で被災し、気仙沼にボランティアに行く…という入り
いや、本当にハード過ぎる…彼女自身が家が潰れたとかでは無いけど辛いものを見過ぎてる。
そしてその現実から目を背けられない。
ボランティアで出会った清隆とゆっくり仲を深めるが決め手はなく、一段落し、再会して、結ばれる。
でもそこからお互いの夢に向かって頑張ろうって言ってたけどそう簡単にはいかなくて。
どうしようもない気持ち、相手の為を思う気持ちがぐちゃぐちゃになって辛かった。
言わなかったのは彼女の優しさ、知らなかったから仕方のない事
少年の可哀想だから…の部分はチクリとした。
私たちの善意は当人からしたら憐みと取られてもおかしくないのである。
沢山のどうしようもない事に対してやりきれない気持ちが溢れて、でもたらればが出てこない。
そんなことただの蛇足だった。
幸せになって欲しい人、幸せにしたい人、色んな人の幸せの矢印が目茶苦茶に飛び交ってて上手くいかなくて、なんて群像劇なんだろうと思った。
でもこれって本当にリアルで私の身にも近い事があった。
だからこそ余計感情移入してしまいやりきれなかった。

私にもどうしても幸せになって欲しかった友人がいた。
でも二人は別々の道を行き、今はそれぞれ幸せに暮らしてる。
その事を思い出して自分は関係無いのに悔しくて涙が止まらなかった。
人生においての最善の選択ってなんなんでしょう。
ヒラリー

ヒラリー