しん

i-新聞記者ドキュメント-のしんのレビュー・感想・評価

4.2
最後の5分間の森達也の語りより。

1944年8月25日、フランスを占領していたナチスドイツは降伏した。パリ解放だ。市民たちは歓喜の表情を浮かべながら大通りをパレードした。ドイツ軍兵士と恋に落ちた女性たちよ髪を丸刈りにして行進させた。正規の裁判を受けないままに処刑された人の数は1万人達したと言われている。

イデオロギーの違いとか、誰を支持するとかしないとか、どの集団に属するとか、そうした違いが本当に大切だとは思えない。
主語を複数にした集団は熱狂しながら一色に染まる。一色に染まった正義は暴走して大きな過ちを犯す。それは歴史が証明している。
一人称単数の主語を大切にする、持ち続ける。きっと、それだけで世界が変わって見えるはずだ。
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