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リアム・ギャラガー:アズ・イット・ワズのりのレビュー・感想・評価

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何から語ったらいいのかわからないが、とにかく全てがエモい。

バンド解散後〜現在まで、リアルタイムで追ってきた。アパレル設立、深夜の病みツイート連投、兄ノエルの順風満帆なソロ活動…正直リアムは音楽を辞めるだろうし声も戻らないだろうと勝手に思っていた。wall of grass発表時点でもまた何かやらかすだろうと信じられなかった。
半信半疑のままソロアルバム1作目を聴き、すぐに自分が恥ずかしくなった。リアムは真摯に音楽へ取り組んでいたのだ。
来日公演も行った。本当に生き生きとしていて、声がめちゃくちゃ出ていて堪らず号泣した。

今作ではこの復活劇の裏側が描かれている。デビー、家族、周囲のサポート、リアムの覚悟無くしては成し得なかっただろう。謙虚で自信なさげな一面には正直驚いた。90年代とは別人のようでもあるが、根幹の太々しいロックンロールスターぶりは変わっていない。
転落の原因となった彼の言動は擁護できないレベルなのだが、やけに純粋で人懐っこいところが彼の天性の魅力なのかもしれない。

もうノエルの助けはいらない、と頼もしく言い切ったリアムだが、何かとSNS等を通じて茶々を入れているのを見るに家族としては兄が恋しいのだろうと思う。
再結成はしなくてもいいからお母様が存命のうちに和解だけでもしてほしい。いちファンの勝手な願いである。
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