マキノ2

WAVES/ウェイブスのマキノ2のレビュー・感想・評価

WAVES/ウェイブス(2019年製作の映画)
3.2
「憎しみはいさかいを引き起こす。愛はすべての罪を覆う」愛に溢れて生きていこう

ある家族のお話。ずっと続けて来たレスリングを怪我で出来なくなるタイラー、そして彼のガールフレンド、アレクシスとも上手く行かなる。そして厳しい父親。良くないことばかり続きどんどん追い詰めらていくタイラー。そしてあることをしでかしてしまう…。残された妹エイミーと両親。彼らにも人生がある。ここでこの家族は憎しみに包まれ破滅に向かうのではなく、(もちろん簡単なことじゃなく色んな葛藤やいさかいを産んだけど)愛を選んで前に進もうとしてるところが良い。特に妹のエイミーが好き。
穏やかさがすき。でもエミリーと父親の水辺での会話シーンで彼女もグッと抑えて抱えていたんだと気づく。この二人の会話シーン良かった。

光や音、色、音楽、カメラワーク、演出がとにかく印象的な映画で、実際に見て触れて感じられるような、鮮やかで臨場感が溢れてた。本当に、まるで波のように。登場人物の感情によって大きく変わる色、音。タイラーが追い詰められていくと耳鳴りのような音と彼の心情に合ったようなラップ、光が交錯してる。観てるこっちも息苦しくなる。タイラーが追い詰められて堕ちていく演出がすごかった。パトカーに乗ったときにタイラーの顔が四角くアップされて赤と青に点滅する。夜景の中にあるようなカラフルな光の粒たちが伸びたり、バラバラになったりするところも好き。登場人物の顔を四角く切り取ってアップにするところもよりその人の感情が伝わってくるみたいで良かった。タイラーとアレクシスが海辺の水色やピンクが混ざった不思議な空の色の時間帯に海の中でキスするシーンも好き。アレクシスのマニキュアが蛍光色になってる。
マキノ2

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