めちゃくちゃ良い。泣ける。
映画館で観なければ損する映像美でもあったと思う。
青春映画の仮面を被ったホラー映画。
人生とはもしかするとホラー映画なのかもしれない。
基本的にクローズアップ中心で構成される映像は制作する段階で見にくくなることは分かる。
しかし、今作ではおそらく主人公の視界の狭さ、自分しか見えなくなっていく様子を、クローズアップとアスペクト比で描いてたと感じる。
クローズアップにすることで、筋肉の生々しさを感じる。そして冒頭から肩を壊すまでのレスリングやら筋トレを通しての運動性の高さもまた良い。良いなぁ〜。
何よりもあのドランを思い出させるような音楽の使い方と画面の使い方、カメラワークに映画の面白みがある。ドランよりも激しかったと思う。てかドランだなぁ。
被写体に近すぎる構図ばかりだったのが惜しいなぁとも。
崩壊と再生を現代らしく生々しく表現していた。
父は強くないし誰も強くない。誰も悪い奴ではない。ただもう少し誰もが視野広く家族を見ることができたならと思えるそんな話にただただ見惚れていた。
妹のエレベーターのシーン凄い良かった。
もちろん父と語り合う場面もだ。
気持ちがいいショットの多い映画は結局良い。
記憶に残る画ばかりだったのも特徴でしょう。
車の窓から顔を出す彼らの顔は忘れられん。
皮肉にも自然はいつも素敵なんだ。