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グッドバイ 嘘からはじまる人生喜劇のmoekoのレビュー・感想・評価

3.5
太宰治の未完の遺作グッドバイから着想を得た戯曲があるそうで、本作はその戯曲を映画化したもの。
大泉洋節が炸裂。大泉洋の作品は久しぶりに見たけど、やっぱり好き。彼独特の台詞回しとか表情の作り方とか、芸達者だなあ、と感じます。
そんな大泉洋が演じるのは、女ったらしの極みみたいな人。舞台は戦後の東京です。どの時代でも、女ったらしってこうなんだなあ、とくすくす笑いながら見ました。何故か憎めないんですよね、女ったらしって。と言うより、憎まれないから女をたらせるんだろうな。優しくて弱々しくて愛嬌があって、母性をくすぐる感じ。イケメンでもないのに彼がモテる理由がよくわかります。そして、それを大泉洋が演じるんだから、まあ凄い。完全に当たり役だと思います。とても楽しかったです。
あと、小池栄子の無駄なしゃがれ声(笑)。その声と何とも言えない顔で「田島の家内でございます」って。話す度にいちいち面白くてツボでした(笑)。
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