前作からの特徴、アクションの組み立てがまず何よりも重要で、それに合わせて話を捻り出していく二の次な姿勢はやはり本末転倒でしかなく、映画製作において不自然極まりないもののように思える。注目のバイクアクションは、どれだけ危険な状況なのかをわざとらしい説明台詞でくどくどと披露していて萎えた。またイーサンの怖気づいたノリ気じゃない感じも、トムちん本人がそれを発案して嬉々としてやりたがっていた裏側のことを思えば「何を白々しい……」としかならず観ていて全くテンションが上がらない。が、本当のクライマックスである『ポセイドン・アドベンチャー』もどきの脱出は素直に素晴らしい。下から上を目指しての構図は地獄や煉獄からのそれを連想させていつ何どきも燃える。あとここにきて急にデレていたイルサ（レベッカ・ファーガソン）が最高にかわいい。あのナチュラルさに比べたら、他の女優陣の今回の奮闘は狙いすぎたものでしかなくて全く評価に値しない
