Yohsuke

IDOL-あゝ無情-のYohsukeのレビュー・感想・評価

IDOL-あゝ無情-(2019年製作の映画)
3.8
‪ギャンパレの舞台挨拶の会(1部)を観賞

良くも悪くも、ムロがいたから2期のBiSだったのかもしれない。感情がとても豊かで、でも豊か過ぎるから自分の強い気持ちを前に出したいって想いも大きくて……

当人じゃないから全部憶測だけど、
もしかしたら皆んな我が強くて、ろくに話し合いも出来ずにいるから、各々が孤立して統率が取れず、それがグループ内の輪を乱してたのかもしれない。
そうゆう意味ではムロパナコは、いちばんの悪者だったのかもしれない。
2期BiSの残留組が “あえて”突き放すような言い方をしてたのも、今までのムロの行動を見ていて、見かねたから出た厳しい言葉なんやなって思った。

でもムロの良さっていうのは絶対にあって、ムロは あまり踊れず声も出せないイモウト(ナアユ)に優しい言葉でフォローしたり、脱落してしまったオキタユア(トギー)にも歩み寄って励ましの言葉を掛けたり…
彼女の良い所も悪い所も、どれも気持ちを伝えるって事なんやなって……

個人面談をしている時に、BiSが ヤママチやMAYUと比べて、明らかに欠けているモノが如実に分かるんやから、ジュンジュンも大変やな。
心を鬼にして話をしていても、やっぱり未熟すぎるし、幼すぎるし、考えが固まってなさすぎる。
同じ面談でも、「この合宿がメジャーデビューと野音公演を控えた自分達のスタートダッシュになれば…」ってちゃんと未来を見据えた目標を、今の状況に重ねて応えていたヤママチ姉さんがめちゃくちゃかっこよかったし、
「教える事で、それをどうグループに持って帰れるか…」って応えてたMAYUが グループを軸に考えていて、ええ事言うなぁって思った。
“グループに対しての想い≒候補生への想い”って所を感じた。

その点、YUiNAはBiSの話し合いの時に「この合宿は何の意味もなかった」って言ってた事に苛立ちを覚えた…
候補生に何を教えてきたんや、YUiNAが引っ張ってダンス審査1位取れた事に意味を見出せないようじゃアカンなって思った。

そもそもベクトルが間違っとったんじゃないか?
BiSを続けていくために頑張る彼女らをジュンジュンも見たくなかったんやと思う、あくまでもオーディション合宿やねんから最初から候補生の為に尽力してれば、こんな事にはならんかったんかなって思った。
はなから「BiSの為に!BiSの為に!」って感じやったから、未来は既に分かりきってたんかな、
ひとり抜けてからは悪循環にハマったような…
戦力外メンバーの気分も落ちて候補生に気を使わせる始末、最悪、誰もそんな姿見たくない…

解散発表前の沈んだ空気をチッチがブッタ斬ったのは笑ったw
(控え室で明らかに気持ちが沈んでるBiSのメンバーを横目に)「悪いモノが感染しなければいいですよね、まぁ他人事じゃ無いですけど…」、、、さすがチッチやわwww

69フェスをもっと早いうちに出来てればまた違う結果やったんかな…とか考えてたら キリが無いから考えるのをやめるわ。笑

ムロとYUiNAが解散後もWACKに残ってたのは、合宿で残った事に意味を見い出す為なんかなって思ったけど、
そんな矢先、数ヶ月後にムロが離れた事が映画を観て改めて悲しくなった。

映像としての切り方次第やと思うんやけど、それでもBiSにフォーカスを置き過ぎて、候補生を置き去りにした感じは当時のニコ生でも、この映画でも感じた。
最終日の救済で候補生が残ったのにメンバーとして選ばれなかった理由は…?
オーディションに関して言うならば、候補生を悪い意味で振り回してた感じが、今年は“厳しい”と言うよりも、“おかしなオーディション”だな…と思った。

自分はギャンパレから入ったから、解散についてはちょっと離れた位置で観れたけど‬、もし研究員やったらこの映画は耐えきれなかったと思う。

個人的にはヤママチミキの奮闘している姿をもっと観たかった、
ご覧の通りBiSはとても不安定な状況かつWACKメンバーではいちばん歴は長い彼女。
いわばこのオーディションの先頭に立って、一番に引き締めていかなければいけない立ち位置だったと思う。
脱落宣告を受け早朝の救済措置を言い渡され泣いてしまったマリン・バにヤママチも涙を浮かべて抱きしめて激励してた時に心を打たれました。
候補生やWAggを広い視野で観て、まずはその子達の為にどう動くか、気を張って考えていたように見えた。
BiSメンバーの脱落が決定してもカメラから避けて 涙を見せなかったり、ダンス練習中もずっと落ち込んでたムロにヤママチなりの喝を入れたり……
オーディション中にニコ生を観ていたファン達にオカンと呼ばれる由縁がそこにあった。どっしり構えているように見える所が尊敬した…

でも驚いたのが数日ぶりにメンバーと旅館にて再開した時、緊張の糸が切れたのか泣き出してしまったヤママチ。不安やったんかな、寂しかったんかな、自分の中で溜め込みすぎたんかな、その頑張り過ぎてしまう所がとても愛らしく感じた…
もっともっともっと好きになりました。

どんよりした空気のBiSと相反して、円を組んでヤママチを迎えていた時、GANG PARADEのギャンパレ感を観れた事が嬉しかった……

舞台挨拶では ヤママチミキ,ナルハワールドが合宿中を振り返っての事だったり、
サキさんがアヤの脱退した時に涙を流して心配してたエピソードや、
ユアちゃんとキャンマイが「アヤにパン食べろよぉ!!」って強く嘆いていたり、
2期の初期メンバーと同期のココは戦友がいなくなってしまった事に想いを馳せてたり、その前にドゲマンの3人の紹介を渋って、「じゃあ そこの3名、、」って言ってた西メロさんにココが「マグロ3貫みたいなw」って言ってたのがツボった笑笑

ハルナはムロと普段から仲良くしてたけど、今回の合宿はムロパナコのムロパナコが出過ぎてたって言ってた。(前に出て「ムロパナコですっ!!」ってやってたのがめちゃくちゃ可愛かったww)

“月ノやハルナと比べて順風満帆に活動ができていない”ことを泣きながら話すムロに対して、ユユは元SiSとして 当時のBiSと比べていた過去の自分と重ねたり、月ノは そのムロの言葉に対して「GANG PARADEは
私が入る前からいるメンバーがツラい想いをしていたから、、、」と言っていて、また「先輩の活動を軽く見られてるようで悲しかった…」とも、涙を浮かべながら語っていた……
月ノが向ける 7人への尊敬の念は、凄く美しく感じた。

この映画と 最近のGANG PARADEを重ねて、話し合いって大切なんやなって改めて思った。
BiSにはそれが欠如していたし、ドクちゃんも言ってたのが、生活を送ってて重なってくる点、個人的には あまりコミュニケーションが取れてないが故に意思の疎通が出来てなかったり、、、
この映画は自分自身とも照らし合わせて胸に刺さる作品でした。

上映の最後に3期の始まりを観れたのがよかった、チャンモンちゃんの素朴さ、ピュアさ、原石感、ジュンジュンから合格を言い渡されて キョトンと目を丸くしていた時、とても愛嬌があった…
次のカットで、例の美容師に騙された前髪をしていたのは笑ったwwww

加えて今回のオーディションで成果を出した‪ ナルハ、ナアユ、NOWの昇格&合格後の絶え間無い努力と壮絶な葛藤だけで、もうひと作品観たい笑

総じて、終わりの物語を観た後は、希望ある未来への物語を観たくなる。‬
Yohsuke

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