中島晋作

ファイアー・ウィル・カムの中島晋作のレビュー・感想・評価

ファイアー・ウィル・カム(2019年製作の映画)
1.8
この映画の画面を覆い尽くす絵画的なショットの数々にまったく心を動かされなかった理由をいろいろ考えている。審美性と説話性(ハスミン風にいえば説話論的経済性)は矛盾なく両立するものだと自分が信じているのは、たぶんアメリカ映画の見過ぎだからだろう。しかしヨーロッパ映画だからといって、ヴィヴァルディの劇伴に顕著に現れているように、この作品の美学的エリーティズムは映画をただの紙芝居にさせるに十分であった。
母親との再会シーンでの切り返しだけいい。
中島晋作

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