密室ミステリーとして緻密かというとそうではないけど、病院が舞台ゆえの展開になっていき、楽しく観られる映画でした。
もともと、ティーン向けホラーみたいなライトなのを欲する気分のときに観始めたんですよね。凶悪犯がピエロということで、カジュアルそうだなと思って(笑)
そうしたら、タイトルにある「仮面病棟」というのは、このピエロではなく、病院そのものを指していたということがわかって。「この病院、何か怪しいぞ」という緊迫感が最後まで続いていたのが良かったです。
登場人物も多くはなく、設定もシンプルゆえに、伏線回収で「こうだったのか!」と唸るわけではないが、クライマックスの展開にはなかなかの意外性がありました。
だって、カジュアルそうだなと思って観始めたところから、医療や命について考えさせられる要素が入ってくるとは、やっぱり意外でしたよ。
ただ、そういったテーマ性をわかりやすくするために入ったであろうエピローグは、やや蛇足な印象は否めなかったですけどね。このあたりの、ちょっときれいにまとめようとし過ぎる感が、日本の娯楽映画っぽいなと思いました。
あと、これも少し意外だったんですが、坂口健太郎くんがお医者さんというの、優しそうで良いよなと。
あんな感じのお医者さんが診察してくれるところがあったら患者さん殺到するよな~、と観終わってから考えてしまいました。