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デンジャー・クロース 極限着弾のふるっとのレビュー・感想・評価

4.0
D中隊の撤退までの流れを
現地の小隊(10-12小隊)や
大隊本部の砲撃手や輸送兵、測量士など各部署との連携を描いているのがとてもよかった

現地から支援要請の連絡があり
そこから本部の測量士→砲兵に連絡がいき、
座標の調整、砲撃、弾着までの一連のシーンは迫力やリアリティですごく惹き込まれた。
(砲から着弾点までカメラがノーカットで移動するのよかった)

兵士のドラマについても
隊員をあまり思っていない中隊長や
ミス発砲のラージとの距離が縮まっていくのがよい。

悩みつつ砲撃要請した後
ラージに問いただされるあたりが転換点だった。
仲間内の信頼が大事だと説教したあとのデンジャークロースなので、どちらの想いも分かるなあ。

冒頭では、隊長は異動したいと大隊長(中佐)に言っているが

戦闘後には
部下の「お偉方が呼んでますよ」に対して
「ここにいたい」と、呼び出しに対する回答というよりは
間接的に部隊に残りたい想いを応えているようで良い。

最初のデンジャークロース時には砲撃に対して
「誰が責任を?」と訝しむ無線係も
二度目のデンジャークロース時には
自ら砲撃要請をしていて
それを見た中隊長と無線係の目配せが
お互い事情をわかってる感があって良い。

中佐の行動だけは理解できなかった

私が装甲車の指揮を取ります
あたりで、おや部下想いかな?
と思ったが

本部を抜け出して装甲車の指揮に乗り込む
あたりでおかしさが増し
装甲車の責任者にはお荷物扱いされているし
実際、進軍が遅れるだけで
何もメリットがなかったので
部下想いではなく、出しゃばっていただけに思えた。
その後、激戦をくぐり抜けた中隊長に対して
「我々の上に神がいたんだ」
「よく頑張ったな」
など声をかけているが
閉口しかなかった。
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