あさの

ミセス・ノイズィのあさののレビュー・感想・評価

ミセス・ノイズィ(2019年製作の映画)
4.2
主観性の恐ろしさを見た。人間は見たいように見てしまい、見たくないものは記憶しない生き物かもしれない。それでいて他人のことは一面のみを摘み取り、勝手な想像を膨らませる。他方で、その奥域がちょっと見えたからと言って、必要以上にドラマチックに解釈をしたがる。受け手ならエンターテイメントとして、送り手ならビジネスとしてしか他人の人生が存在しない社会は辛すぎる。才能や努力の欠如を他人の人生で埋める行為は犯罪と限りなくイコールだと強く思った。
MVPはホステスの彼女。鑑賞中の自分の気持ちを代弁してくれて爽快だった。逆MVPはその彼女にモテたいあの男。小説家の改心具合にはあんまり納得できず、少し点数下げた。
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