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ミセス・ノイズィのhebのレビュー・感想・評価

ミセス・ノイズィ(2019年製作の映画)
3.6
すれ違うコミュニケーションと加熱するネット炎上、それを利用するクリエイターにメディア…現代的なテーマです。
初めに主人公である作家の視点で物語を進め、中盤でその隣人である騒音おばさんの視点に切り替えて同じ時間軸をやり直す羅生門的構成。
人の人生の一部分をほんのちょっと覗いただけでその人の全てをジャッジする事なんか出来はしないのに、瞬間最大風速こそが正義だと言わんばかりに切り取られ消費されていくニュース達。
時代の要請がどうあろうと、常に立ち止まって考える事を忘れてはいけないなと思わされます。

当然社会派な向きもありますが、きちんとエンタメ感もありつつラストにはじんわりした気持ちになれる思いがけない良作。
ふらっと出てきてスコンと正鵠を射るキャバ嬢の彼女が不思議な魅力を放っていて印象的でした。
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