さな

わたしの叔父さんのさなのレビュー・感想・評価

わたしの叔父さん(2019年製作の映画)
3.8
東京国際映画祭鑑賞3本目。東京グランプリ受賞とのことでおめでとうございます。
姪と叔父の物語。序盤はほぼ台詞がなく、淡々と日常生活が描かれる。徐々に姪と叔父の関係性、親密さが伝わってくるのだが、作品全体が温もりで満ちており、観ていて心地良い。
叔父がデートに付き添ったり、姪が入院した叔父に毎朝の朝食と同じものを作ってあげたり、特別な愛おしさが感じ取れる。
姪のクリスは様々な人との出会いによって、外の世界へ出たい、獣医になりたいと願う一方、身体が不自由な叔父を放っておくことはできず気がかりだ。
叔父もクリスの願いを応援したいと思うが、現実は厳しい。ずっと家畜の世話をしながら二人で暮らすのか…今まで会話が少なかった彼らが今後の問題について語し合うのか、想像の余地を残すラストだった。唐突だったのとクライマックスに物足りなさは感じたが…。
鑑賞後にインタビューやレビューを読んで知ったのだが、役者さんが本当の姪と叔父の関係だというので驚きだ…!
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