叫び声のアルパカメタルのレビュー・感想・評価

研ぎ澄まされた「七日」。

渡辺兄弟の映画はいろいろ見ていくうちにあれとあれが対になってる...と気づくことが多々あるけどこれは「七日」と対極にある。

「叫び声」というのは観たまま言うと豚の鳴き声だけど、そうじゃなくて本編でまったく声を発することのない渡辺監督自身が演じる主人公の"声"なんじゃないだろうか。

豚の世話をし、鉄塔の下で昼ご飯、夜は年老いたおばあちゃんと食卓を挟んでごはん。毎日の反復。「七日」はどこかに希望を見たのにこれは真逆だった。不穏さすら感じる。