まいこ

タイトル、拒絶のまいこのレビュー・感想・評価

タイトル、拒絶(2019年製作の映画)
3.0
セックスワーカーとして生きる女性たちを描いた物語。若手実力派女優の伊藤沙莉の主演で描く風俗店が舞台の群像劇。スタッフとして働き始めたヒロインの視点を通じ、厳しい毎日を生きる人間たちの本音と葛藤を活写した。


雑居ビルの4階に位置したデリヘル。バブルを彷彿とさせるような内装の部屋で、さまざまな女性が肩を寄せ合って客待ちをしている。入店したばかりのカノウはそれを見て、小学生の頃にクラス会でやった『カチカチ山』を思い出す。みんな可愛らしいウサギにばかり夢中になる。嫌われ者のタヌキになんて目もくれないのに。

鶯谷‼️‼️‼️
"劇"ってこんな感じなんだろうなあ。伊藤沙莉がメインかと思ったら恒松祐里が全て持っていった、ウサギはどこにいってもウサギ。小道具と背景ひとつひとつに意味がある。何かを伝えたいというよりは、性と現状とありのままの姿をさらけだす、という雰囲気。
面白い、面白くないとかそういうのより、舞台劇として評価されたものを映画化したら構造が変わってしまうのは理解出来る。
歴史的にみて、セックスワーカーが無くなる社会なんて存在し得ないから、かたちを変え永遠にこの世の問題……として存在し続けるだろう。まあ、ここまで役満なお店はないと思うけど。
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