美しい星々

ラ・ジュテの美しい星々のネタバレレビュー・内容・結末

ラ・ジュテ(1962年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

映画を観ていたはずだが、味わう余韻は小説を読んだ後にくるそれに近い。挑戦的な表現方法だけど、気を衒っているのでは無く、この話を演出する上で一番適した表現だったと思う。スライドの速度も絶妙で、場面に応じて速度が変わることで緊張感が何倍にも伝わる。ずっとこの方式で映像を見させられて、一度少しだけ動く動画が差し込まれるあのシーンが物凄く恐ろしく感じたが、人によっては感想が変わりそうだなと思った。
一枚一枚の写真の構図もどれも美しくて好きだった。特に剥製博物館のシーンがお気に入り。あと、未来人のシーンはビートルズのアルバム「With The Beatles」のジャケットによく似ていたけど、偶然かはよく分からない。
SF映画の観点で観ても面白い。ディストピア、記憶、タイムスリップという要素が短い時間で落とし込んであってラストは最初のシーンに戻ってくるのも良き。変に難しくならず、存分に世界観を味合わえた。
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