ash

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホームのashのネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

2021.12.21 TOHO 試写会にて

先程、試写会で見てきました。
取り急ぎ記録。
ガッツリネタバレ有りのレビューは後程。
色々と頭を整理します。

2022.01.07
ネタバレレビュー追記

今日から公開なので、ネタバレ有りのレビューを。

良くも悪くも、トビー版とアンドリュー版のスパイディと、それに出てきたヴィランを救済する為だけの映画。

3人揃ってポーズを決めるシーンは、やはりグッと来るものがあった。
試写会で見てる人は、皆MCUを追っている人で尚且、過去作スパイディも追っている人の為、歓声やどよめきが凄くて、アメリカの映画館で見ているような一体感があって楽しかった。
ドビーとアンドリューがポータルから出てくるシーンのどよめきは勿論、まさかのNetflix版デアデビルが出てくるシーンでも、隣や後ろから「嘘!?えっ?えっ?えっ?ほんとに!?」って声が漏れ出てて楽しかったし、アンドリューが、MJを助けるシーンはグッと来たし、オットーとドビーの会話にも感動した。
お祭り映画的な感じで何も考えずに見るには楽しかった。

が、MCU的に見ると、色々と齟齬が出てくるし話が粗かった。
まず、EGでアヴェンジャーズの一員として動いたピーターに、ダメージコントロールがピーターをあそこまで執拗に責立てるのも不思議だし、あの状態なら他のメンバーがピーターのフォローをするのが普通。
原作ではダメージコントロールはトニーとフィスクの共同設立会社ではあるんだけど、それであるならばミステリオが仕掛けた罠を利用してフィスクがスパイディを貶める為に動くのも分かるけど、そんな描写はMCU内では今まで全くなかったし。

そして、ハッピーの扱い。
そこそこ重役な役職者であるはずだろうに、あんな狭い部屋の一室に住むとかないでしょう。
それにペッパーも出てくるはずたろうに出ないのも不自然。

そして、ハッピーの部屋に不自然にあったアークリアクター。
まるで、RPGのダンジョンで不自然にポーション入の宝箱があるかの如く。
トニーの相棒のアーム君を出すのは、百歩譲ってまだ許せるけども。

そして、何よりストレンジの扱い。
ピーター程度の高校生キャラに、あんなに簡単にミラーディメンション内に閉じ込められるはずがないでしょ。
ドルマムゥとやり合った狡猾な男なのに。
ストレンジの扱いもまるで「やらかしオジサン」ポジション。
いくらトニーとキャラが似てるからって安易過ぎる。

それに、ストレンジのキャラならあのやらかしをしたなら、自分も協力するでしょうし、相手に詳しく説明をせずに大層な術を施そうともしない。
高校生に、後はよろしくと任せることはしない。

ネッドがあんなに簡単にリング扱えるかよと。
まあ、ネッドは原作では不遇にもヴィランになってしまうんだけども、もしその伏線にしてもあれは無い!

それに、EGを経て成長した筈のトムホピーターの行動があまりに軽率過ぎて、「お前が原因だろうが!」とぶん殴りたくなる。
EGの経験を経たピーターならあんな軽率な行動はしないでしょうよ。

全ての登場人物に「あれ?この人ってこんなキャラじゃなかったよね?」と思うほど。
全てにおいて「このシーンを撮りたいから、とりあえずこのキャラやアイテムを使っちゃえ感」が酷かった。

そして、数々のメタ描写。
色々ありすぎて、列挙していたらきりがない。
少しのギミックとして使うなら面白いけど、あそこまで入れられると冷める。
自由の女神像にしても、ドビーの腰痛ネタ発言(当時のゴシップ記事で「ドビーはスパイディをやったせいで腰を痛めた、3作目の撮影時にはギャラアップ交渉をした」との記事が当時出ていたのをイジったもの)にしても。

ハリウッドや本国のゴシップでネタにされていたものをぶっこみ過ぎ。

お祭り映画として見るなら面白かったし、感動した。

ただ、MCUとしては面白くないし酷かった。
MCU版のスパイダーマンは明るく楽しい話だったのに、結局は辛気臭くするのかよと。
ストーリーを展開させる為に、安易にキャラを殺したり、主人公を不幸に突き落とすのは稚拙過ぎる。
ash

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