高所恐怖症の私には、スパイダーマンはあまりにも刺激的すぎた。映画館で予告を見ただけで頭がクラクラしてしまうくらい、ビルとビルを自由に行き来するスパイダーマンにちょっと苦手意識があった。なにより、何も知らず映画館で見てしまったスパイダーマン2のDr.オクトパスが、当時の私には恐怖の塊だった。
そんなこんなで何年も触れることがなかった映画なのに、途中の何作をも超えて急に本作を見たのには理由がある。レビュー評価が4.5と異常に高かったから。え、それだけ⁈そう、たったそれだけで、長年の苦手意識はやすやすと飛び越えられてしまった。きちんと順を追って全部見るべきだとは分かっていた。でもいきなりそこまで出来る自信はなく、最新作だけ見てみるというなかなかに邪道なことをしてしまった。
巨大スクリーンじゃないこともあってか酔うこともなく、数年の間にあらゆる恐怖に耐久性がついてしまったのか敵に怯むことなく、アツイアツイ！叫びながら楽しめた。
