雄大なアメリカの自然美と、無印で流れているような穏やかな音楽の反面、ずっと緊張感のあるストーリー。
アメリカンドリームで大きな成功を収めた人がいたり、列強によって大きく歴史が動いたりしていった西部開拓時代。
その歴史のページの端の端で、その日々を必死で生きていた持たざる者それぞれにも、成功を夢みた小さなドラマがあったのかもしれない。
アメリカンドリームを狙う作品にしては、活気や力強さというよりは、そんな慎ましさと切なさがあった気がする。
その中で、クッキーが雌牛に話しかけるシーンは、彼の人柄とアンニュイな雰囲気が出ていて好きだった。とても優しい時間だった。