青山

ジャンゴ 繋がれざる者の青山のレビュー・感想・評価

ジャンゴ 繋がれざる者(2012年製作の映画)
4.2

1850年代くらいのアメリカ。黒人奴隷のジャンゴは、賞金稼ぎの白人医師に助けられ、生き別れた妻が奴隷として酷使されているらしい農園に、妻を取り戻すため向かう......というお話。


とにかくね!スカッとするんですよね!
悪いやつが出てきますね。悪いんだぁ、これが。「ニガー」への差別的言動、人として扱わない奴ら。そんな奴らにね、ぶっ放すんですねぇ、銃弾を。これですよ〜。
テレビでね、スカッとジャパンってありますけどね、あれ見てて思いますよね。「殺さなきゃスカッとしねえよ!」って。この映画では殺すんだぁ。やっぱりね、スカッとジャパンよりスカッとアメリカンですね。死ななきゃ治りませんから。

そんでね、ぶっ放すタイミングも分かってらっしゃるんだなぁこれが!さすがタラちゃんさんですよね。悪いやつがね、俺は悪いぞお〜って悪さを極限まで出してきて見てる僕らがイライラ最高潮に達した時にズドンってね。まぁ〜〜痛快ですね。エモですよこれが。
農園主のラスボス・レオディカちゃんがね、また一段と嫌なやつでして、こいつがまぁなかなか死なない。ジャンゴたちもさすがにこいつの領地で下手なことできないですから、さっさと始末するわけにもいかず奥さんを助けるために耐え難きを耐えるわけです。泣けますねこれ。そんでもうこいつまじはよ死ね死ね死ね死ね死ねズドンうほっ死んだぜざまぁみやがれうひゃ〜〜っ!とこう、これがエモですねぇ。はい。

ただね、気持ちよく悪いやつが死ぬだけでもストレートな痛快エンタメ超大作ですけども、この映画はまた展開が面白いんだ。基本的には勧善懲悪一直線なんだけど、細かいところで「え、そうなるの??」というズラしが効いてきましてね。これが3時間近くある作品ですから、尺が長いぶん曲折もさせやすいときまして、真っ直ぐだけどロング&ワインディングロードって感じなんですね。

それでもね、ラストシーンはもう、これぞ!っていう分かりやすい終わり方でね、その分ここに来るまで色々あったなぁという余韻が走馬灯のように駆け巡りますね。満足感でそのまま召されるかと思いましたよ。はぁ、気持ちよかった。
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