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SKIN/スキンのかずシネマのレビュー・感想・評価

SKIN/スキン(2019年製作の映画)
3.6
短編とは全くの別物。
こちらは実話から着想を得て製作されている。

何が自由の国なんだ、と思う。
逆らうとすぐに暴力や暴言が出るキツい同調圧力。それによる本音と建前。

その国それぞれ固有に根付いている潜在意識ってあると思う。
自然と身に付いている何か。
日本であれば「へりくだり」等がそう。
アメリカは国の成り立ちからして(先住民族からの略奪)、やり返される恐怖が何処かにあるんじゃないか、と思う。
彼がそういう夢を見ていたけど、彼やあの組織、他のレイシストに限った話ではなく。
だから、やり返されるのを恐れるあまり防御が行き過ぎて極端に排他的で攻撃的になる人がいるのでないか。
仮に、もしも仮に「この国から出て行け」と言えるのは、その資格があるのは、ネイティブアメリカンだけじゃないのか。
あの思考が行き着く先はそこになる。
そうなったら終わりだと分からないのか、目をそらしているだけなのか。

個人的には短編よりこちらの方が好み。
話の繋ぎ目が荒い部分もあったけど。
そして強烈さ鮮烈さ、瞬発力はあちらだけど、こちらの話の方が地に足ついてる気がする。
ダリルさんがすげーと思う。
根気強く向き合って。意思があるだけでは、なかなかできんよ。他の人の対応にもあたっているのでしょ。
画が綺麗な場面も多かった。
涙で滲む街灯の光が好きだった。

キャットファイトのシーンはちょっと面白かったw
娘ちゃん達が止めるでも怖がるでもなくママがんばれー!と言ってて、強い…と思ったw
でもあの人が電話を入れてあげたシーンが好き。
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