「水曜日が消えた」というミステリアスなタイトルなのに、結局その謎を解き明かしてくれない映画になるとは…(笑)
事故によって曜日ごとに人格が変わるという設定は面白いので、どうしても7つの人格があることによる駆け引きなどなど、大きく展開が広がることを期待してしまいました。
ただ、実際には火曜日の人格のみのお話。
中村倫也がしっかり演じたのは主人公となる火曜日と、せいぜいもう1日の人格くらいで、あとはちょこっと出てくる程度。
そこの発展の狭さは、やっぱり気になってしまいましたね。
まぁでも、火曜日の人格に焦点を当てることで、彼の内面を描く人間ドラマを深める手もあったとは思う。
そのわりには深川麻衣演じる図書館員との交流など、葛藤が生まれそうなエピソードもあるのに、最後まで掘り下げずに中途半端な印象になってしまった。
なぜ7人の人格になったのかというサスペンス要素も、どうしてだろ?どうしてだろ?と思わせておいて、いまいちしっくりした解答も出してはくれなかった。
ラストもあんな着地点でいいのかなぁ。
自己探求の話? 恋愛の話? サスペンス?
人格は1つに絞って描いたけど、話の焦点はあんまり絞れなかった映画になってしまったと思いました。