身体は1つでも、人格が1つでないとそれはもはや1人の人間ではないのかもしれない。そうすると、意識は肉体を凌駕するのか。そんな禅問答のようなことを考えたファンタジー作品。
もしも“自分”が週に1回しか目覚めることができなかったら、どんな想いで夜眠りにつくのだろう。他人のような“自分”を慈しむことができるのだろうか。
さらりと見られるSFミステリーをイメージしていたら、思いの外頭を使ってしまい、私にはなんだか難しく感じてしまった。自分のペースで考えながら、想像しながらこの物語と向き合ってみたい。そう思ったら、原作の小説があるとのことで、膝を叩いた。そうそう、映像よりも小説のほうが似合いの脚本かもしれない。