きん

水曜日が消えたのきんのレビュー・感想・評価

水曜日が消えた(2020年製作の映画)
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水曜日が消えて、火曜日が初めての水曜日の朝、初めての図書館、初めての恋を経験する。
いつもネガティブだった火曜日がキラキラしていて嬉しそうだった。
火曜日の視点で見ると1人の人格として生きていくのが元に戻ることで、そうなるべきだと思った。
でも映画の途中で月曜日が支配しだして、火曜日も月曜日も苦しそうなのを見て、全ての曜日に素晴らしい個性があるのだから7人で共存することを選択してほしいとも思った。

衝撃の結末とかはなく終わった後は不完全燃焼感があったが、
彼にとってベストな選択ってなんだろうとゆっくり考えたり、
当たり前に365日自分として自由に生きられる有り難さを感じたり、
そんな奥深い映画だった。

彼が多重人格になった原因である幼き頃の事故。交通事故って血が飛び散って物が破壊して悲惨なのに、この映画では色とりどりの色紙が宙を舞い、壊れたミラーに彼の状態を表現した、羽ばたく鳥が映っていて美しく描かれており、何度も作中に出てくるので印象的だった。

エンドロールの付箋がおもしろかった。
中村倫也さんの多重人格な演技すごい。
久々の映画館やっぱりいい!
きん

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