おどろきの白鳥

リチャード・ジュエルのおどろきの白鳥のレビュー・感想・評価

リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)
4.5
試写会で拝見しました。

実在の警備員リチャード・ジュエルを巡る、「FBI捜査の冤罪の仕立て方」と、「メディア報道の在り方」をテーマにした作品。

実に上手い映画だった。

観ている最中、私はずっと「松本サリン事件」を思い出していました。
・捜査側の用意した絵図面に沿うように容疑者をはめる手口
・マスコミへリークする卑怯さ
・メディアの根拠なき過剰報道、中傷
・無罪確定しても、謝罪もせず「遺憾の意」程度でなんら責任を取らない国やマスコミ (一般大衆含む)

いろいろ日本にも重なる部分があり、強く引き込まれて、感情を引っ掻かれたのでありました。
特に、自分が特ダネをとって賞賛され、記事が売れることしか考えていない女性新聞記者に、心の中でずっと中指を立てて怒っておりました。
記者のやり口が、実際と同じかは判断がつかないですが、そこまで感情移入させ、没入させてくれた映画の作り方に感服しました。

公開したら、また観に行きたいくらいです。