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リチャード・ジュエルのpatrickのレビュー・感想・評価

リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)
3.9
ここ最近自分にとってドンピシャの作品が続くイーストウッド監督の最新作。
今回はドンピシャというわけではなかったが、さすがイーストウッドと言える作品だった。


警備員リチャード・ジュエルの迅速の判断により、大惨事は免れたテロ事件。英雄として賞賛を浴びている中、FBIの捜査の矛先は爆弾の第一発見者リチャード・ジュエルに向き、メディアもリチャードを容疑者として民衆を煽動させる。
リチャードは旧友である弁護士ワトソンに弁護を依頼し、自身の無実を証明するために立ちはだかるFBIとメディアと闘い始める…


いつものイーストウッドと違い、エンディング時に爽快なカタルシスや感動と言った感情は湧かなかったものの、ゴールに向けて着実にコマを進めるストーリーテリングにはイーストウッド作品ならでは。

ここ最近の作品と違い、尺が長めで主人公リチャードの残念なところをじっくり描くので、弁護士ワトソンと同じく観客も途中呆れ顔をしてしまうところも。

今までの作品同様、苦悩の中主人公が立ち上がる瞬間には勇気をもらえる。

オリンピック開催が違い日本にとって、激務が続くであろう警備員に対して、リスペクトを持てる映画でもあった。
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