イチロー51

リチャード・ジュエルのイチロー51のレビュー・感想・評価

リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)
3.8
1996年のアトランタ爆破テロ事件の真実を描いた実録サスペンスドラマ。
警備員のリチャード・ジュエル(ポール・ウォルター・ハウザー)が爆弾の入ったバッグを発見した事で、多くの人々の命が救われた。だがFBIは、爆弾の第一発見者だと言う事を理由に彼を容疑者として逮捕する。
監督にクリント・イーストウッド。
主演は、ポール・ウォルター・ハウザー、サム・ロックウェル、キャシー・ベイツ、ジョン・ハム。

物語は、分かりやすく時系列に沿って、丁寧に展開していきます。
FBI権力とメディアリンチの恐怖、そして冤罪。
当時、犯罪者の傾向によるプロファイリングなど、物的証拠も無いまま心情で捜査されていたアメリカの現状に驚きます。
地味な作品だが、冤罪物語を見事に分かりやすく描いている秀作です。
後半のリチャードがFBIに放った言葉が心に響きます。
ポール・ウォルターとサム・ロックウェルは地味な役柄ですが、見事な演技です。

副題に「権力とメディアリンチの恐怖」とすれば良かったのではないか!