とっしー

雨月物語のとっしーのレビュー・感想・評価

雨月物語(1953年製作の映画)
3.5
日本映画の三大巨匠、小津安二郎、黒澤明、溝口健二の作品を観たことがなく、一度は見てみたいと思いながらも、白黒映画ということもありなんだかんだと観るのを先延ばしにしていた。今回、映画についての本を読んでいたところ、溝口健二では初心者はこの映画がおすすめと記載があったため観ることを決意。

観た感想としては、白黒感をあまり感じずさらっと観ることができた。SFものばかり見てきたので、欲深く取り返しのつかないことをしてからでないと己を省みることができない人間臭さを前面に押し出したストーリーは逆に新鮮だった。この手の話は古典とされるものに多く、初めて古典に触れた中高生の頃は楽しめなかったが、年齢を重ねたからか人知れず感情移入することも。

調べてみるとこの作品は初心者向けということで、溝口健二らしさは控えめらしいので、他の有名な作品(山椒大夫など)も観てみようと思う。
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