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ブロードウェイと銃弾のoqmrのネタバレレビュー・内容・結末

ブロードウェイと銃弾(1994年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

「アート・カムズ・ファーストなチーチこそが真の芸術家である。自分はそれにはなれない」という結論に至るまでのデイヴィッドの変遷を語るのだが、デイビッドはウディ・アレンの写しといった印象はなくむしろ映画という芸術と私生活や趣味を両立させたウディ・アレンこそが理想の人生送ってる感はある。しかしこの主題を扱えるということは彼も一度は芸術に狂わされた人なんだろうなと想像。物語のメインステージとなるブロードウェイの舞台とはうって違い映画自体では俳優の演技は安定感抜群なところ、暴食漢の英国人、仰々しい古典的な言い回しを好む女など少量投入されるギャグが観客をシリアスな芸術議論に深入りさせないストッパーの役割を果たしていて、なんやかんやで彼はいけてる演出家で、本人は望まなくとも所謂「天才」芸術家であることは否定できないのではないか。深入りしないとは言っても監督自身がこの議論に体を前のめりにして入り込んでいることがうかが、いつも深入りせずに突き放してしまうのに比べれば割と正面から向き合っていてこっちのウディ・アレンの方がすきだな。
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