顧家の一年を追った作品なので明確な主人公は決まっておらず一家まるごと主人公…のはずなんだけど、このカメラって誰の目線ですか…？
なんか誰か”いる”よね…？？誰かの目を通して顧家を見守ってる感が半端ない。
多用されてるロングショットが特に固定されてるわけでなくそろりそろりと動き続けてるからだろうか。最初は「ワ〜絵巻物みたいに動いていくな〜」としか思っていなかったけど、だんだんと「いやこの視線すべてに魂こもってるな」と気づきはじめてからオカルト映画になってしまった。
途中で奥さんが商店街の店員さんと金額交渉してるとき、奥さんチラチラこっち（カメラ）見てるんだよね…バレてるじゃん…霊感強いじゃん…（？）
全体通して見守ってくれてる感がある視線なので、きっとご先祖様の視点なんでしょう。でもレストラン荒らされてるときは窓越しだし三男捕まったときは割とすぐフレームアウトするからこのご先祖様は3世代くらい上で「まあワシには見守ってやる以上にできることなんてないんや」くらい言ってそうなドライさあるよね（？）
なのでこの作品の主人公は「顧家の3世代上のご先祖様」ということにしました。
それにしても長い！長いのに最後はなんか良い映画みたなという気持ちになる。
エンドクレジットでふわふわどっか上昇していくご先祖様カメラへの愛着沸いてしまったわ。
