富樫鉄火

花椒の味の富樫鉄火のレビュー・感想・評価

花椒の味(2019年製作の映画)
3.5
香港や台湾は、この手の家族映画がお得意で、お決まりの展開や音楽など、これも、どこか既視感がある。
それでも、(過去作もそうだったが)女優に魅力があり、美しい風景や、色彩感豊かなセットで、最後まで飽きずに観られた。
ただ、登場人物が多いので(特に医者は余計では)、その全員についての過去と現在を説明しなければならず、約2時間、ほとんど、背景説明で終始してしまった。
もっと、火鍋店をどうするかの「いま」に立ち向かっている姿を描いてほしかった。
それと、ラストの「遅すぎた父との和解」シーンは、あまりにくどいと思う。
こういうところがヨーロッパ映画とちがうところで、「あとはご想像ください」と突き放すのもどうかと思うが、これほどしつこく描かなくてもいいのでは。
富樫鉄火

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