Ozukuro

劇場版「鬼滅の刃」無限列車編のOzukuroのレビュー・感想・評価

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黒澤明監督の名作「七人の侍」は、戦後の娯楽に飢えていた国民に、天丼、鰻丼、カツ丼を一緒に盛った作品と言われましたが、この作品は、それにステーキ丼も付きましたね。家族愛、自己犠牲、冒険、若者の成長、そして激しい闘い…全ての要素が入っています。
日本古来の民俗学や鬼退治の伝説をベースに、モダンだけど明治や江戸の香りと、夜の闇が残る、大正時代を舞台にした世界観が素晴らしい。
炭治郎のモノローグの多さにご批判もありますが、観客の共感を120%勝ち取る貪欲な演出です。
盛り上げも定石。煉獄さんの生き様にグッと涙堪えた観客も、最後に、伊之助とカラスの涙で、涙腺が決壊。禰󠄀豆子危機一髪で、待ってましたの登場の善逸の霹靂一閃炸裂、炭治郎を催眠地獄から救う伊之助に爽快感。
煉獄さんの隈取顔や見得の切り方見ると歌舞伎のマインドも。またやや中性的な顔立ちから、宝塚の男役の華やさも。実写版の煉獄さん配役、誰になっても賛否両論でしょうねー^_^
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