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劇場版「鬼滅の刃」無限列車編のFemindのレビュー・感想・評価

4.1
TV版から劇場版を見たが、繋がりがいまいちわからなかったのは間に何か見落としていたのだろうか…

家族との絆がやさしい夢として出てきたシーンは、おそらくメインの対象とされた子供や若者たちよりも劇場に子供をつれて行った親らに強く刺さったのではないかと思う。
何度も自死をして夢から醒める炭治郎の行動は、自分を殺してでもなお過酷な世界で生きる決心を何度も選ぶ姿として、それが十代の子供の行動として鮮烈なシーンだったと思う。

また、後進を育てようとする姿や自らが率先して正しい事を命をもって貫こうとする煉獄というキャラクターの存在が大きく話題にのぼることも頷けた。
随所に感じたのは、丁寧に作られたアニメーション作品ということ。
全体的な作画のクオリティはもちろん、バトルシーンの動き、重厚感、敢えてグロテスクに表現されたCG効果の色が強い鬼の姿など、作品の良さや、見どころをよりクリアにして見ているこちら側を迫力で寄り切る、そんな印象だった。
今作が作品の初見であろう人にも比較的わかりやすく作られていたと思う。
煉獄から炭治郎へ語られる言葉のすべては見ている子供や若者、そして大人それぞれに教訓のように染み込むのではないか。話題になったいち漫画作品がアニメーションという手段で広く認知され、それぞれの胸にこの作品のテーマが分け与えられた感がある。ジャンプを長く読んでいた読者として、さまざまなジャンプ作品の影響を感じつつも新しい形をとりながら、ジャンプの王道を行く仕上がりを楽しめたと思う。続編が気になる。
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