こにたくさん

劇場版「鬼滅の刃」無限列車編のこにたくさんのレビュー・感想・評価

3.0
映画としてははっきし言ってかなり出来が悪い。
物語はまあオマケみたいなものだから、そもそも大真面目に語るようなものでもないし、この作品の肝は魅力的なキャラクターが何かとにかく強い敵と魅力的に戦うところなので、要するに魅力的なダンサーのダンスを見ているようなものだから、そういう意味ではまあ、鬼滅の刃自体はエンタメとして嫌いではない。
そこと、アニメーターの仕事に敬意を表して3点とした。
だが映画としてはどうしようもない作品だと思う。
とにかく無駄な引き伸ばしが多い。テレビアニメなら原作の進捗に合わせた引き伸ばしも仕方ないだろうが、映画ならもっとちゃんとしろよと思う。
バトルシーンもそんなに魅力的には描けてない。
魅力的なキャラクター達のつまらないPVを見ている気分になった。
後半は2倍速、終わりがけなどは音声抜きで3倍速で見てしまった。
あんだけ売れたんだから、きっと映画として何かとても素晴らしいものになってるんだろうと期待して見たが、見事に裏切られた。
まあでも、どこかそんな気がしていたから、私は映画館に足を運ばなかったわけだが、そんな自分を褒めてやりたい。
この程度の作品を、おおよそ日本人の6分の1が見に行って大絶賛したのかと思うと、身の毛がよだつ。
それこそその6分の1の人間は、下弦の壱の血鬼術か何かに操られていたのではないか?なんてことを思ってしまう。
簡単に流行に流され、マスコミの垂れ流す情報に簡単に操作される、自分の価値観、意思を持たない者達、はっきし言って、そんなやつらの方が鬼より怖い。
自分の無い人間の集団は、平気で何十何百万もの人々の精神を大いに傷付け、死に追いやるのだ。戦争もその一つだ。鬼が傷付け殺して食った人間の数など、それと比べたら赤子の所業ではないかあ?
映画の興行収入としては、もしかしたらこの先100年以上、この作品を超える作品は日本からは出ないだろうと思う。それがどうにも、恥ずかしさすら感じてしまう。
こにたくさん

こにたくさん