ShinMakita

劇場版「鬼滅の刃」無限列車編のShinMakitaのレビュー・感想・評価

1.3
大正時代。ひとの血肉を喰らう鬼に対抗する組織「鬼殺隊」が各地で死闘を繰り広げていた。若年隊士の炭治郎、善逸、伊之助の3人は、深夜走行の汽車「無限」に乗り込み、上級隊士を意味する「柱」の1人、煉獄と合流するよう命じられる。最近、無限車内で鬼が出現し、討伐に向かった隊士は皆斃されてしまったため、煉獄が登板することになったのだ。3人はその加勢のため派遣されたのである。面倒見よく、現れた鬼2体も難なく倒した煉獄と親しくなる炭治郎たち。彼らはそのまま客席で束の間の休眠をとるが、この眠りこそが鬼の罠だった……

「劇場版 鬼滅の刃 無限列車編」。


以下、炎の呼吸・1の方…ネタバレ!


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鬼滅の刃というタイトルだけは知っていた俺。原作未読・アニメ未見という状態で、あえてウィキペディアも読まない、関連ネットニュースも読まないという完全白紙で臨んでみました。不覚にも、とある記事で「主人公が鬼退治をする」という設定だけは知ってしまったが、まぁほぼ前情報無しと言ってよいでしょう。


で、結果。



うん、面白いよ^_^


まず、骨格がシンプルですよ。鬼vs鬼殺隊という戦闘アクションが核なので、小難しい背景は何も無し。鬼殺隊の設定も、一般隊士と柱の上下関係からくる師弟愛、同士間の友情など、「新撰組」が好きな人間にはスムーズに飲み込めます。キャラの理解に役立ったのは、各人の夢シークエンス。全く原作を知らない、「きめつのヤイバ」と「ひみつのアッコちゃん」を聞き間違えるくらいの門外漢である俺ですら、炭治郎の家族が鬼に惨殺され、その復讐に燃えていることは判ります。後々、妹の禰豆子が鬼でありながら道具箱に入って炭治郎に同行しているというのも判りました(なぜそんな状況なのかは知らんけど)。敵である鬼側にも上弦・下弦のランク分けがあるのもクライマックスでわかったし、結局見終わったら、まあまあの鬼滅の刃知識は得たと思えます。メインプロットである夢攻撃は、「インセプション」を観た者にとっては全く違和感ないし、「呼吸」はスターウォーズのフォースと同じと思えばすんなり理解。また列車と同化するグロテスクなビジュアルもクロネンバーグっぽくて嫌いじゃなかったね。上弦の参が出てくるのがやや唐突だったけど、いつしか煉獄さん好きになっちゃってる俺は、最後にもらい泣きしちゃうくらいでしたから、相当満足。説明セリフの長いところやギャグ要素がノイズに思えたくらいでした。


というわけで、子供にせがまれても行く気になれないパパ、ママも安心の一本でした。
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