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若さと馬鹿さのjamのレビュー・感想・評価

若さと馬鹿さ(2019年製作の映画)
3.7
ハイジニーナ、知らなかった…
冒頭。
桜の入浴中の剃毛のリアルに。
タカちゃんの…を剃毛する桜のこなれ感に。

ああ、長く関係を続けた二人なのだという説得力。
まるで薄い壁を隔てた隣の住人になったような錯覚さえ起こさせる、セックスのありのまま。

生々しい、といえば。
濡れ場よりも、むしろ
狭いキッチンに並んでカレーを作る二人の後ろ姿とか
些細なことから口論になって飛び出す桜の着火点とか
その後すぐにデリヘル呼んで即尺させるタカちゃんの節操のなさとか
ヤリに来た、というナナコの割り切り方とか
どうしようもない人たちだけれど
憎めない人たちであって

インディーズだからこそ
出来るリアルに圧倒される61分



この日は、終演後に中村祐太郎監督と、先輩にあたる白石和彌監督のトークショーが開催されて。

まずは、中村監督
この方は「岬の兄弟」に役者として出演されていたので、ああ、あの人感が。
ものすごい熱量で、唾を飛ばす勢いのトークに、観客のみならず白石監督もタジタジ。

その白石監督は、青臭さの残る後輩の煌めきを捉えて。苦笑混じりのエールを。

観客からの質問コーナーが、意外にも白熱して。一種の告白タイムになっていたのもこの作品と監督の力なのかもしれない、と思った吉祥寺の夜…
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