まいこ

ラーヤと龍の王国のまいこのレビュー・感想・評価

ラーヤと龍の王国(2020年製作の映画)
4.2
かつて龍に守られた王国に平和を取り戻そうと奮闘するヒロインの活躍を描く、ディズニーによるファンタジーアニメ。聖なる龍の力が秘められているという“龍の石”の守護者一族の娘が、“最後の龍”の力をよみがえらせようと立ち上がる。

遠い昔、聖なる龍たちに守られていた王国に邪悪な魔物が襲いかかり、龍たちは自らを犠牲に王国を守った。しかし、人々は信じる心を失ってしまう。それから500年がたち、王国に再び魔物が現れる。聖なる龍の力が宿るという“龍の石”の守護者一族の娘ラーヤは、王国に平和を取り戻そうと、“最後の龍”の力を復活させるための冒険の旅に出る。

タイ、ベトナム、カンボジア、インドネシア、フィリピン、ラオス、シンガポールの7ヶ国がモデルということもあってかなりアジアンテイストなディズニー作品。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のような人物描写と『Horizon Zero Dawn』を連想させる自然に目を奪われっぱなし。どことなく『STARWARS』オマージュなのもご愛嬌?リモート制作って凄いな。

ストーリーは悪の根源と対峙→冒険へ→最終決戦と王道展開。
と、思えば
全ての登場人物が最後まで役割を担う点、
悪役を悪役たらしめる理由が自分自身である点、プリンセス・女主人公らが自らの力で決断する点(metooくさいとえばそうかもしれないが強い女の子が好物なので)、
上記の要素が掛け合わされる作品ってなかなか無い。みんなが皆主人公だ、という展開に辿り着く最後まで予想がつかなかったので新鮮な気持ちを堪能した(※超絶個人的解釈)。

あと、なんと言ってもシスー(龍)。
シスー(龍)がオークワフィナでオークワフィナがシスー(龍)なのではないかと言うほどに適役すぎて、オークワフィナ贔屓からしたら天国。
龍のビジュアルに関していうと、神秘的なものよりファニーなアニメーションなのは、"神話"に親近感を持たせる一種のギミックのようだった(子供向けと言われればそれはそうですが)。

また、水や霧の作画で素晴らしいと感じさせたいD社の思惑はともかく、気軽に旅行ができない今に置いてファンタジーな世界を具現化してくれた技術力に感謝したい。
まいこ

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