片腕マシンボーイ

レイのためにの片腕マシンボーイのレビュー・感想・評価

レイのために(2019年製作の映画)
2.6
「赦し」で惚れた女優さん松浦りょうさん出ているやん!って観たんやが、主演は小川あんやし、平井亜門くんも出ているし、あ〜インディーズ映画のど真ん中やぁ〜って感じやったね!

わたし、人の目にどこか居心地の悪さを感じてしまうんよねぇ…、レイは大学でも周囲に馴染めず浮いた存在、彼氏もいるが関係はどこか希薄、そんな人付き合い苦手レイちゃんが、幼い頃に両親が離婚してから会っていない父親に会ってみてぇぞぉ!なる話

うむ、坂本ユカリ監督の作品は「21世紀の女の子」への参加作品以来なんやが、この方の作品、何か確固たる意志を持っていることは感じるんやが、その表現が感覚的?情緒的?耽美的?とにかくわかりづらく、ヒロインの気持ちってば、そうとう監督と似たセンスを持っていないと全ては読みきれないと思うんよねぇ
ってのもあってか「21世紀の女の子」のんは全作で最も印象に残らなかったし、本作も……何が映ってんだかわかりにくい霞がかったシーンの数々やら、ゼミの仲間からポエムと揶揄われてしまうヒロインのセリフやら、シークエンスごとのオシャンなタイトルやら、端役まで美少女を配置するフォーメーションやら(これは嬉しい)、全てがテーマを覆い隠す邪魔な要素に思えてしまったんは……マシンボーイの読解力の無さが故なのか?

とはいえね、ヒロインを演じた小川あんはマシンボーイ好っきゃからば、ず〜っと…はぁ、可愛くてよろしねぇ、煙草吸ってなお可愛いくてよろしねぇ、お父さんに会いに行くんめちゃおめかししていくん可愛いくてよろしねぇ、と、完全にテーマ無視でキャッキャ観ていたし
学校のシーンでな先輩役の松浦りょうさん出てきたらばね……、ひゃー!めちゃ美しくてよろしねぇ!「赦し」ん時は収監中の殺人犯役ってこともあってか、美しさはあまり目立たず、表情の演技の繊細さに惹かれたんやが……、本作ではただただ美しくて、くぅ…あらゆる手段でマシンボーイを魅了してくるやん!よ、よ、よよよよ、よろしねぇ!って再び松浦りょうさんにはメロメロしたぁ

まぁ、他人の視線に怯え、周囲と自分との違いに疎外感を感じるんは、程度の差ほどあれ余程のノーテンキでもなきゃ若い頃に皆が一度は感じる感覚やとは思うが、それが人一倍強いヒロインが、父親との再会を通して…再び他者との関わり、社会性に向き合っていこう!っつ〜ドラマなんやとは思うけども
とりあえずテーマを伝えるべくもう少しドラマに寄せるのか、自分の好きな美しい世界を描く抽象的な作風に寄せるのか、ハッキリさせた方が観客には優しい作品になったんやないかなぁ?とは思う〜