しちれゆ

ある殺人、落葉のころにのしちれゆのレビュー・感想・評価

ある殺人、落葉のころに(2019年製作の映画)
3.5
和也・俊・知樹・英太
高校のバスケ部の仲間だった彼らは和也の父のパッとしない土建屋で生気なく働いている。和也は3人を子分のように扱い、3人はへらへらと追随し、ガレージに集まっては煙草吸いまくりでトランプばかり(スマホゲームじゃないのね〜)。将来の夢なんかない。こんな若者たち悲しいなぁ、と思うけど、若い人が皆輝く未来を持っていると思う方が違うのだろう。
でも3人が和也を嫌っているかと言えばそうでもないらしい。和也にも和也の抱えているものがあり、それを理解するくらいには友情もあり、奇妙な平衡を保ったまま時は流れていく。自分で自分に限界を作り、そこ以上は求めないという″足るを知り″すぎている今どきの若者は今日も缶を踏み潰して足を鳴らし笑い続けている。
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