只々濃密な40分間だった。
出てくる登場人物こそ少ないが、皆「優しさ」に溢れ、社会的に立場の弱いマイノリティだからと言い、接し方を変えずに一友人として一店主として、
心奪われた味に惹かれ、料理人への道へ勇気ある一歩を踏み出したユウキに勇気づけられ、慣れないながらも諦めずに邁進する努力の日々に、心震わされた。
目が見えないからと言い、普通の人ではやってしまいそうな一歩引いた接し方ではなく、分け隔てなく1人の人として接することができるケンタの優しさに触れて自身の人間力を見つめ直すきっかけを与えてくれた。
最初から最後まで、料理長は上辺だけの優しではなく、本人の本気度に応じてユウキに対して接しており、そこに人としての懐の深さを感じ、料理というものを本気かつ大事にしている職人として、また人生を長く歩む人生の先輩として、不器用ながらも丁寧にコミュニケーションをとっており、心が熱くなった。
-以下ネタバレ-
好きなシーン
(好きな3人の人間模様を色々あげていったら、ほぼ全部のシーンに等しかったけど、当事者たちにとっては本当に濃い1ヶ月だったんだなあと感慨深くなかってしまった、、)
バイト初日にケンタがユウキにちょけていき、徐々にユウキの心が開いていくシーン
鬼気迫る料理シーン全般
ケンタと仕事終わり落ち込むユウキが自販機の前で空き缶に石をぶつけて遊んでるシーン
ユウキとケンタが料理長のお祝いを厨房に隠れて小突かれ照れる2人、はしゃぎすぎて料理で遊ぶ2人に料理長が叱り落ち込む2人、そして最後仲良く3人で写真を撮るシーン
ナポリタンテストの最後ケンタが忘れてたバジルをトッピングするシーン
綺麗に畳まれたユウキのユニフォームが置かれた中、料理長と帽子を目深に被ったケンタが無言でナポリタン食べてるシーン