映像研究会に所属する女子高生3人組が、部活の統廃合や取り締まりを横行する生徒会の魔の手から逃れながらアニメ作品を完成させる奮闘記。
原作未読。アニメおよびTVドラマ未視聴。それでも面白い。
大人のものづくり業界にも起こり得る「クリエイターvs クリエイターを邪魔する奴等」という構図の学校バージョン的な物語。最終的に誰が得するかも考えず閉鎖的で行き過ぎた妨害ばかりを繰り返す生徒会と対比的に、学校外にいる多くの人々へ作品を届けようとする主人公たちの開放的な熱量が描かれ、思い立ったら挑戦することの大切さを知れる。学校が舞台だけに教育的。劇中に出てくる「モラトリアム」の言葉通り、社会人になる前は挑戦を重ね、社会に通用する経験を積むことが大事だと感じ取れる。舞台が学校ゆえに学生たちが主体であることに加え、劇中で製作するアニメが学校外でウケを狙うほど本格思考。それゆえ、モラトリアム時に取り組む挑戦の重要性は真に迫る。
逆に、部活を取り締まるばかりで誰の得も生まず、主人公たちとは正反対に何の挑戦も行えてない生徒会長が不憫。今のまま過ごせば、社会人になったら「仕事と学校は違うんだぞっ！」と一喝されて挫折しそう。
⭐評価
脚本・ストーリー：⭐⭐⭐⭐
演出・映像 ：⭐⭐⭐⭐
登場人物・演技 ：⭐⭐⭐⭐
設定・世界観 ：⭐⭐⭐⭐⭐️
星の総数 ：計１７個
